フチーニ(読み)ふちーに(英語表記)Renato Fucini

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フチーニ」の意味・わかりやすい解説

フチーニ
ふちーに
Renato Fucini
(1843―1921)

イタリア小説家詩人。ピサ大学卒業。少年期から詩作に親しみ、『ピサ方言による100編のソネット』(1872)で注目を集める。その後、ナポリの人々の生活を活写した書簡形式のルポルタージュ裸眼で見たナポリ』(1878)、悲哀と滑稽(こっけい)の入り交じった短編集『ネーリ通夜』(1884)、農民の困難な生活を方言を交えて描いた『戸外にて』(1887)などで、地方文学の代表的作家となった。

[川名公平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フチーニ」の意味・わかりやすい解説

フチーニ
Fucini, Renato

[生]1843.4. モンテロトンド
[没]1921.2.21. エンポーリ
イタリアの小説家,詩人。トスカナ風景やそこに生きる人々の姿を描いた短編集『戸外にて』 All'aria aperta (1887) が代表作ほかに『ピサ方言による 100のソネット』 Cento sonetti in vernacolo pisano (72) など。

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