フランコ=プロバンス語(読み)フランコ=プロバンスご(その他表記)Franco-Provençal language

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フランコ=プロバンス語」の意味・わかりやすい解説

フランコ=プロバンス語
フランコ=プロバンスご
Franco-Provençal language

ゲルマンブルグンド族が4~5世紀に勢力をもっていた地域,すなわち現在のリヨンジュネーブ中心とする地域に発達した言語ロマンス語派に属し,俗ラテン語からの変化仕方が,フランス語プロバンス語との両方特徴をもつ。 13世紀以後独立性を失い,フランス語の一方言となった。話し手 200万人程度。

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世界大百科事典(旧版)内のフランコ=プロバンス語の言及

【フランス語】より

…最も大きな勢力を保っているのが,オイル語圏の南で行われているオック語(オクシタン(語)occitan)である(言語人口約800万~1000万。そのうち大多数はフランス語との2言語併用者であり,その点は以下のフランコ・プロバンス語ほかも同様である)。オック語圏の北限はおおよそ,ジロンド河口に始まり東進しながら北上し,リヨン市より南でローヌ川を横断してアルプス山脈に至る線によって示される。…

【ロマンス語】より


[分類・分布]
 ロマンス語の分類に関してはさまざまな試みがなされているが,19世紀末に死滅したダルマティア語(かつてアドリア海東岸に分布)を今日使用されているロマンス語に加えたうえで,次のような分類が考えられる(配列順序はヨーロッパにおける分布をおおよそ西から東にたどったもの)。(1)ポルトガル語,(2)スペイン語,(3)カタロニア語(カタルニャ語,カタラン語とも),(4)オック語(オクシタン(語)とも),(5)フランコ・プロバンス語Franco‐Provençal,(6)フランス語,(7)レト・ロマン語(レト・ロマンス語とも),(8)サルジニア語(サルデーニャ語とも),(9)イタリア語,(10)ダルマティア語Dalmatian,(11)ルーマニア語。これらの〈言語〉はいずれもいくつかの地域的な変種(方言)を含んでいるが,(1)(2)(3)(6)(9)(11)のように超局地的な共通語(標準語)の確立している言語と,そのような標準語をもたない(4)(5)(7)(8)(10)のような言語とがある。…

※「フランコ=プロバンス語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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