フリードリヒ(3世)(ドイツ皇帝、プロイセン国王)(読み)ふりーどりひ(英語表記)Friedrich Ⅲ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フリードリヒ(3世)(ドイツ皇帝、プロイセン国王)
ふりーどりひ
Friedrich Ⅲ
(1831―1888)

ドイツ皇帝、プロイセン国王(在位1888)。イギリスのビクトリア女王の第一王女ビクトリアと結婚し、彼女の影響などから自由主義思想に傾き、父王ウィルヘルム1世から王位継承権放棄を迫られたこともあった。自由主義者たちから「われらがフリッツ」とよばれ、父王とビスマルクとの政策にしばしば公然と反対した。他方プロイセン・オーストリア戦争(1866)やプロイセン・フランス戦争(1870~71)では司令官として戦功をたて、ビスマルクと協力してドイツ統一の功労者となった。彼の即位は自由主義者の期待を集めたが、喉頭癌(こうとうがん)に侵されて在位99日で死去し、国政に自己の意志を反映させることができなかった。

[岡崎勝世]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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