ヘイホー(黒河)市(読み)ヘイホー(英語表記)Heihe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘイホー(黒河)市」の意味・わかりやすい解説

ヘイホー(黒河)〔市〕
ヘイホー
Heihe

中国東北地方,ヘイロンチヤン (黒竜江) 省北部の市。ヘイホー地区の行政中心地。ヘイロン (黒竜) 江 (アムール川) の右岸にあり,ロシアのブラゴエチェンスクと向き合う。古くからツングース族の居地で,水運要衝,金の産地として知られた。 1689年のネルチンスク条約で清国領が確定した。軍事,商業の要地であった下流のアイホイ (愛琿) 〈現在の愛輝〉が,1858年と 1900年の2回にわたりロシア軍に虐殺,略奪を受けて廃虚となったために,その地位をになうようになった。周辺は湿地帯であるが,開拓によって急速に耕地化が進み,その中心町として,木材,食品,農機具などの軽工業が行われる。石炭と金の採掘も盛ん。地区南部のペイアン (北安) 市から鉄道の敷設が進んでいる。住民は漢族,満州族,モンゴル族,朝鮮族,ダウール族,オロチョン族など多彩。人口 14万 5616 (1990) 。

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