ベルリン国立美術館(読み)ベルリンこくりつびじゅつかん(その他表記)Staatliche Museen zu Berlin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルリン国立美術館」の意味・わかりやすい解説

ベルリン国立美術館
ベルリンこくりつびじゅつかん
Staatliche Museen zu Berlin

ドイツ,ベルリンにある国立美術館群の総称。正式名はプロイセン文化財財団国立美術館群。プロシアフリードリヒ2世のコレクションを基礎に,1830年アルテス・ムゼウム(旧美術館)を開館。建物はカルル・F.シンケルの設計で,シュプレー川中州に建設された。以来ここは「美術館島」などと呼ばれ,1859年新美術館,1876年国立絵画館,1904年カイザー・フリードリヒ美術館(今日のボーデ美術館),1930年ペルガモン美術館が次々と開設された。しかし第2次世界大戦によってコレクションは東西両ベルリンに分散,美術館島は東ベルリン領となった(→ベルリン問題)。西ベルリンでは,返還された収蔵品を基礎にプロイセン文化財財団が設立され,1962年ダーレム美術館,1968年ティアガルテン国立絵画館(ミース・ファン・デル・ローエ設計)を開設。またシャルロッテンブルク宮殿内とその周辺にもロマン派美術館やエジプト美術館などが設けられた。1990年ドイツ統合により,これら東西ベルリンの美術館も統合され,19の部門からなる世界有数の美術館複合体となった。1999年「美術館島」が世界遺産の文化遺産に登録された。

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