日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ボイル(Kay Boyle)ぼいるKay Boyle(1902―1992) アメリカの女流作家。初期の作品はヘンリー・ジェームズ風の心理主義的作風で、しだいに極限状況下の人間の本能や葛藤(かっとう)を描くプロット中心の作品が多くなった。おもな作品には、国籍の異なる夫婦の相克を扱った『ナイチンゲールのわざわい』(1931)、第二次世界大戦後のアメリカ人とドイツ人の問題を描いた『さよならをいわない世代』(1960)があり、ほかに詩集もある。[有賀文康] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例