ポーランド国民解放委員会(読み)ポーランドこくみんかいほういいんかい(英語表記)Polski Komitet Wyzwolenia Narodowego

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ポーランド国民解放委員会
ポーランドこくみんかいほういいんかい
Polski Komitet Wyzwolenia Narodowego

第2次世界大戦中の 1944年7月 21日ナチス・ドイツの軍事支配から解放されたポーランド領で成立した臨時行政機関。委員長は社会党の E. B.オスプカ・モラフスキ。成立直後の7月 22日にポーランド国民解放委員会宣言を発布し,さらに9月6日には農業改革令などの一連法令を布告した。最初の所在地はヘウム。のち,解放後のルブリンに移転,同年 12月 31日に臨時政府に改組され,45年1月首都ワルシャワに移った。2月のヤルタ会談に基づいて6月にはこの委員会に亡命政府系の S.ミコワイチクなどを加えた挙国一致政府が発足し,連合国の承認を得た。

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世界大百科事典(旧版)内のポーランド国民解放委員会の言及

【ポーランド】より

…しかし,領土問題をめぐってソ連との関係が悪化し,カティン事件を契機として国交が断絶するに及んで,その外交的基盤は弱まり,44年ワルシャワ蜂起の敗北によって国内的基盤が弱められた。他方ソ連は労働者党(共産党)の党員を中心としてポーランド愛国者同盟,国内国民評議会を発足させ,ソ連軍によって解放された地方にポーランド国民解放委員会を樹立して戦後政権の準備を行った。
[社会主義政権の下で]
 ポーランドはソ連の軍事力によってドイツの占領支配から解放された。…

※「ポーランド国民解放委員会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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