ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メフメット2世」の意味・わかりやすい解説
メフメット2世
メフメットにせい
Mehmet II
[没]1481.5.3. ゲブゼ
オスマン帝国第7代スルタン (在位 1444~46,51~81) 。ムラト2世の子。 1453年にコンスタンチノープルを攻略してビザンチン帝国を滅ぼしたほか,セルビア (59) ,モレア,トレビゾンド (61) ,ボスニア (64) ,ヘルツェゴビナ (67) などを征服して,帝国領土を一挙に拡大したことからファーティヒ (征服王) と呼ばれる。さらに 71年には小アジアのカラマン侯国を服属させ,クリム・ハン国をも併合して黒海の制海権を獲得。領内の非イスラム教徒に認めたミレットを組織させ,法典 (カーヌーン・ナーメ) を発布するなど,中央・地方行政機構を整備して帝国の基礎を確立した。トルコ語のほか,アラビア語,ギリシア語などに通じ,文人政治家としての側面も知られている。
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