メンチュウ(英語表記)Menchú, Rigoberta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メンチュウ」の意味・わかりやすい解説

メンチュウ
Menchú, Rigoberta

[生]1959.1.4. サンミゲルデウスパンタン
グアテマラの,先住民族の人権擁護活動家。キチェ・マヤ族の農家に生まれ,農民統一委員会 CUCの指導者であった父の影響を受けて活動に参加。一方インディオの現状を外の世界へ伝えようと,働きながらスペイン語を学んだ。 1979~80年,弟や両親を相次いで政府軍に虐殺され,1981年メキシコに亡命。以後国際連合などで,先住民族の自決権や固有文化の尊重を訴え続ける。 1983年,人類学者 E.ブルゴスによって聞き書きされた自伝『私の名はリゴベルタ・メンチュウ』を出版。初めてのインディオ女性の生の声として,10ヵ国以上で翻訳・出版され,大きな反響を呼ぶ。 1992年,コロンブスのアメリカ大陸到達 500周年に対し,抗議運動を繰り広げた。 1992年ノーベル平和賞受賞。先住民族の問題に世界の目を向けさせた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android