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ヤッコカンザシゴカイ ヤッコカンザシゴカイPomatoleios krausii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヤッコカンザシゴカイ
Pomatoleios krausii

環形動物門多毛綱定在目カンザシゴカイ科。体長 1.5~3.5cm。体は胸部と腹部に分れ,頭端には多くの鰓糸から成る鰓冠と1個の殻蓋がある。鰓冠には,繊毛流を起して餌を集めることと,鰓として呼吸をすることの働きがある。殻蓋は扁平な単一杯状体で,柄部の上端に1対の翼状突起をもつ。青色の棲管をつくってその中にすみ,潮間帯の岩の側面などに多数個体が群生している。棲管は石灰質で,口の上縁に三角形状の突起が前方に向って突出する。東北地方以南の暖海域に広く分布する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヤッコカンザシゴカイ【Pomatoleios kraussii】

多毛綱カンザシゴカイ科の環形動物陸奥湾以南から南半球メラネシア海域,南アフリカまで分布し,潮間帯の岩礁壁の日陰になるような場所に群生する。棲管(せいかん)は青色で,入口の上縁が前方に向かって三角形状に突出しており,また管の両側には細孔が1列に並んでいる。虫体は長さ15~35mm,体幅約2mmで,鰓冠(さいかん),胸部,腹部からなる。頭部前端の鰓冠には19~23対の鰓糸(さいし)があり,各鰓糸に3~5対の暗青色の眼点がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヤッコカンザシゴカイ
やっこかんざしごかい / 奴簪沙蚕
[学]Pomatoleios kraussii

環形動物門多毛綱カンザシゴカイ科に属する海産動物。陸奥(むつ)湾以南に広く分布し、ごく普通にみられる。潮間帯で岩の日陰になるような場所に重なり合って群生する。棲管(せいかん)は青色で、口の上縁が前方に向かって三角形状に突出しており、管の表面の両側には細かい孔(あな)が一列に並んでいる。虫体は長さ15~35ミリ、体幅2ミリ。頭部の前端には、20対ほどの鰓糸(さいし)からなる鰓冠があり、おのおのの鰓糸には、3~5対の暗黒色の眼点がある。殻柄は扁平(へんぺい)で、上端は翼状突起になる。殻の蓋(ふた)は扁平な杯状体で、上面は石灰質の薄い膜で覆われている。胴部は六剛毛節からなり、襟剛毛(えりごうもう)はない。腹部は多くの体節からなる。成熟期は5~10月。カサネカンザシゴカイのように、海中諸施設に付着して害を与えるようなことはない。[今島 実]

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