日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ライヒ(Ferdinand Reich)
らいひ
Ferdinand Reich
(1799―1882)
ドイツの物理学者、化学者。ベルンブルクの生まれ。ライプツィヒ、フライベルク、ゲッティンゲン、パリで学んだのち、フライベルク鉱山学校で1824~1866年視学官、1827~1860年物理学教授、1842~1856年理論化学教授を務めた。1863年助手のH・T・リヒターの協力を得て、フライベルク産の閃(せん)亜鉛鉱からインジウムを発見し、不純ながらその単離に成功した。地磁気の偏角、フライベルクの降雪量・降雨量の記録、地下深部の温度、地球の平均密度などの研究のほか、母国ザクセンへのメートル法の導入に寄与した。また、精錬の煙害を防ぐため、二酸化硫黄(いおう)の測定法を考案した。
[内田正夫]
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