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ラテン市民権(読み)ラテンしみんけん(英語表記)Jus Latii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ラテン市民権
ラテンしみんけん
Jus Latii

元来はカッシウス条約 (前 493) によって古代ローマがラテン諸市に認めた権利をさしたが,共和政末期,帝政期においては一般的に個人または共同体の地位を意味するようになった。ラテン市民はローマ市民との間に通商・通婚権などの特権を認められ,ローマ市滞在中は平民会の投票権を有し,永住すればローマ市民権が付与された。ラテン諸市がローマと合体することにより,これらラテン市民権はローマ市民権とイタリア同盟市民権の中間の地位として,植民市 (コロニア ) などに付与され,ローマ支配の法的道具となった (前4世紀末) 。前2世紀末にはさらにローマの高級政務官への控訴権,植民市政務官とその家族がローマ市民権を獲得する権利が加えられた。前 89年にはラテン市民権はガリア南部,さらにのちにはヒスパニア,アフリカの諸市にも与えられ,外国人からローマ市民に昇格する際の中間段階としての性格が確立した。 212年カラカラ帝による帝国領内全自由人へのローマ市民権付与により,名目上のものとなった。

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