日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ランゲ(Christian Lous Lange)
らんげ
Christian Lous Lange
(1869―1938)
ノルウェーの国際主義者。スタバンゲルに生まれる。オスロ大学で歴史、語学を学ぶ。中等学校教師を経て、1899年にはオスロで開催された列国議会同盟の準備委員会の委員長を務め、そのときの管理能力が買われ、翌1900年、ノルウェー国会が選出するノーベル平和賞選考委員会の事務局長に就任した。以後、彼は選考委員を務めるなど、終生ノーベル平和賞にかかわった。一方、列国議会同盟においても、1909年に事務局長に就任、1933年まで務めた。第一次世界大戦で同盟本部のあるベルギーのブリュッセルがドイツ軍の侵攻を受けたが、戦時下も組織の維持に努めた。1921年、発足したばかりの国際連盟への貢献を評価され、スウェーデンのブランティングとともにノーベル平和賞を受賞した。ランゲはその後も国際連盟でノルウェー代表として積極的に活動し、日中間の軍事衝突など、数多くの国際紛争の解決、および軍縮問題に力を注いだ。
[編集部]
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