列国議会同盟(読み)レッコクギカイドウメイ(英語表記)Inter-Parliamentary Union

デジタル大辞泉 「列国議会同盟」の意味・読み・例文・類語

れっこくぎかい‐どうめい〔レツコクギクワイ‐〕【列国議会同盟】

Inter-Parliamentary Union各国国会議員による国際的な交流組織。国際平和国際協力を推進し、国連の諸活動を支持することなどを目的とする。1889年創立。本部はジュネーブ。万国議員同盟。IPU

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共同通信ニュース用語解説 「列国議会同盟」の解説

列国議会同盟

世界各国議会の議員交流と、国際平和や民主主義人権促進を目的にした国際組織フランスの経済学者フレデリック・パシーと、英国の政治家ウィリアム・ランダル・クリーマー提唱により1889年に設立された。現在は178カ国・地域の議会に加え、欧州議会など12の連合組織が準会員として参加している。本部はスイス西部ジュネーブに置かれている。(ジュネーブ共同)

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精選版 日本国語大辞典 「列国議会同盟」の意味・読み・例文・類語

れっこくぎかい‐どうめい‥ギクヮイ‥【列国議会同盟】

  1. ( [英語] Inter-Parliamentary Union の訳語 ) 各国の国会議員による国際的な交流組織。一八八八年設立。最初は国際仲裁裁判思想の普及を目的としたが、第二次世界大戦後は、国際平和と国際協力を推進し、国際連合の諸活動を支持することを主眼としている。本部はジュネーブ。毎年加盟国の都市総会を開く。略称IPU。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「列国議会同盟」の意味・わかりやすい解説

列国議会同盟
れっこくぎかいどうめい
Inter-Parliamentary Union

略称IPU。各国の国会議員の連合体。イギリスのクリーマーWilliam Randal Cremer(1828/38―1908)とフランスのパシーFrédéric Passy(1822―1912)の主導で1888年10月パリで創立総会が開かれ、翌1889年に設立された。当初は、国際裁判制度の確立普及を活動目的としていたが、第二次世界大戦後は、各国国会議員の個人的接触を通じて、議会制度の充実、国際問題の調査および解決方法の探究を目的として活動している。現在の加盟国は日本を含めて155か国(2010年時点)で、本部はジュネーブ。総会、評議員会、執行委員会、調査委員会などの機関が置かれている。総会は毎年開かれ、1960年の第49回総会、1974年の第61回総会は東京で開かれた。日本議員団の事務局は衆議院事務局に置かれている。

[松田竹男]

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改訂新版 世界大百科事典 「列国議会同盟」の意味・わかりやすい解説

列国議会同盟 (れっこくぎかいどうめい)
Inter-Parliamentary Union

1889年6月,パリで設立された。略称,IPU。列国議会同盟誕生の背景には,国々が主権を分割したり譲渡したりしなくとも共通の利益のために国際協力を高めることができるとする19世紀末当時の〈機能主義的国際組織化〉の新たな思想の潮流があった。その憲章は,1922年のウィーン会議で採択されたが,その後さまざまに修正され,76年のマドリード会議で再構成された。列国議会同盟の目的は,第1に,各国の議会人の交流・討議をとおして,国際的協調および平和を高めること,第2に,国際連合の諸活動を支援すること,そして第3に,世界の議会制度の発展と進歩に貢献することである。そのために各国の議会人が毎年総会を開いている。活動は第2次大戦時停止したが,1945年に再開された。機構の本部はジュネーブにおかれ,加盟国は143ヵ国・7連合組織を数える(2005年末)。日本は1908年に加盟,第2次大戦後52年に再加盟した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「列国議会同盟」の意味・わかりやすい解説

列国議会同盟
れっこくぎかいどうめい
Interparliamentary Union

略称 IPU。国際議員連盟,国際議会同盟とも訳す。 1889年,イギリス,フランス両国議員の提唱で国際仲裁期成列国議員会議としてパリで発足した団体。 1905年に列国議会同盟と改称。本部はジュネーブに所在。加盟資格は主権国家の国会議員団に限られる。日本議員団は 52年に再加盟した (第2次世界大戦前は衆議院のみ 1908年に加盟) 。かつては欧米中心であったが,インドなどアジア・アフリカ諸国や,社会主義諸国の加盟により普遍的国際組織となった。条約に基づく国際議会は準メンバーになることができる (アンデス議会,ラテンアメリカ議会,ヨーロッパ審議会の諮問議会など) 。なお,パレスチナ民族評議会 (PLOの議会) は 75年からオブザーバーの地位にある。 IPUは国際平和,代議制度の世界的確立とともに国際連合との協力を目的に掲げ,同盟会議 (総会) ,評議員会,執行委員会および事務局を主要機関とする。各国議会事務総長会や国際議会文献センターもある。総会は年次開催であったが,84年から年2回開催となった。各国は総会で 10票をもち,人口 100万以上の国には1~13の追加票がある。日本は 20票。総会は過半数または3分の2の多数決で議決する。

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