リュウキュウハンゲ(読み)りゅうきゅうはんげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リュウキュウハンゲ」の意味・わかりやすい解説

リュウキュウハンゲ
りゅうきゅうはんげ / 琉球半夏
[学] Typhonium blumei Nicolson et Sivadasan

サトイモ科(APG分類:サトイモ科)の多年草地下球茎がある。葉は長い柄があって数枚根生し、広卵状矢じり形で長さ5~15センチメートル、幅5~10センチメートル。5~9月、5~12センチメートルの花茎を出し、悪臭のある花序をつける。花序は花軸の基部に雌花群、その上に刺毛状の中性花群、ついで雄花群があり、その上は花のつかない付属体となって尾状に伸び、全体で12~18センチメートルある。仏炎包(ぶつえんほう)の筒部は長さ1.5~2センチメートルで花序を囲み、舷部(げんぶ)はやや反り返り、長三角形で長さ8~15センチメートル、内側は褐紫色でビロード状の光沢がある。九州南部から沖縄、小笠原(おがさわら)、および中国大陸南西部、台湾に分布する。

[邑田 仁 2022年1月21日]

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