ルイス酸・塩基(読み)ルイスサンエンキ

化学辞典 第2版 「ルイス酸・塩基」の解説

ルイス酸・塩基
ルイスサンエンキ
Lewis acid, base

G.N. Lewis(ルイス)の定義に従う酸および塩基電子対受容体ルイス酸電子対供与体ルイス塩基という.次のような反応で,三フッ化ホウ素 BF3,銅(Ⅱ)イオン Cu2+ は,アンモニアNH3電子対を受容して配位化合物を生じるため,典型的なルイス酸であり,アンモニアがルイス塩基である.

   BF3 + :NH3 → BF3:NH3

   Cu2+ + 4(:NH3) → [Cu(:NH3)4]2+

ルイス酸・塩基はアレニウス酸・塩基やブレンステッド酸・塩基よりも対象が広く,さまざまの溶媒系における酸塩基反応に一般的な手がかりを与えるものである.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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