ル-アーヴル、オーギュスト-ペレによる再建都市(読み)ルアーヴル、オーギュストペレによるさいけんとし

世界遺産詳解 の解説

ルアーヴル、オーギュストペレによるさいけんとし【ル-アーヴル、オーギュスト-ペレによる再建都市】

2005年に登録されたフランスの世界遺産(文化遺産)。パリの北西約170km、同国中北部オート・ノルマンディ地方セーヌ・マリティーム県に位置し、印象派の画家モネが青年期を過ごした地として知られる。イギリス海峡に臨んでおり、第二次世界大戦のノルマンディ上陸作戦によって破壊された。この災禍からの復興は戦後約20年の歳月をかけて行われたが、復興事業の中心的役割を果たしたのがオーギュスト・ペレである。ペレはパリのシャンゼリゼ劇場などの設計を手がけた20世紀フランスを代表する建築家で、復興事業には破壊から免れた元の町並みを残しながら最新の建築技術を最大限に活用した。ペレの復興計画は戦争で破壊された世界各地の都市再興計画にも大きな影響を与えたが、ル・アーヴルではペレが亡くなった後も事業が続けられ、彼の死後10年の後に完成した。ヨーロッパ屈指の規模を誇る港湾都市として復興した、歴史の表象であることが認められ、世界遺産に登録された。◇英名はLe Havre, the City Rebuilt by Auguste Perret。ル・アーヴルはフランス語で「港」の意味。

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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