日本大百科全書(ニッポニカ) 「レイボウィッツ」の意味・わかりやすい解説
レイボウィッツ
れいぼうぃっつ
René Leibowitz
(1913―1972)
ポーランド出身のフランスの作曲家、指揮者、音楽理論家、音楽評論家。ワルシャワ生まれ。シェーンベルク、ウェーベルンに師事し、決定的な影響を受け、十二音音楽の忠実な使徒となる。その後、ラベルに管弦楽法、モントゥーに指揮法を学ぶ。1937年、指揮者としてデビュー。47年、国際室内楽祭を組織し、シェーンベルク、ベルク、ウェーベルンの作品をパリで初演した。彼は、演奏活動を通じて十二音音楽を広く世界に紹介すると同時に、『シェーンベルクとその楽派』(1947)、『十二音音楽入門』(1949)、『現代音楽への道』(1951)などの著作を通して戦後の十二音技法の普及に重要な役割を果たした。作曲家としても、十二音技法に基づくピアノ曲からオペラに至る数多くの作品がある。パリに没。
[寺田兼文]