ロービジョン(読み)ろーびじょん(英語表記)low vision

デジタル大辞泉 「ロービジョン」の意味・読み・例文・類語

ロー‐ビジョン(low vision)

視覚障害があり、日常生活に支障をきたしている状態。主に福祉・教育分野における弱視をさす。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロービジョン」の意味・わかりやすい解説

ロービジョン
ろーびじょん
low vision

視力障害が高度に認められ、矯正困難で日常活動や社会生活に支障はあるが、まだ視力は残存して活用できる可能性がある状態。世界保健機関(WHO)の分類では矯正視力0.05以上0.3未満の状態。リハビリテーションの分野では残存視力を活用できるレベルであるため低視力と表現される。医学用語としての弱視とは区別して用いられる。こうした視力障害に対しては、残された視力を使って生活できるよう援助する、医療と福祉両面からのロービジョンケアが重要となる。特別な屈折および調節補正レンズなど視覚補助具の利用、照明のくふう、社会資源や福祉制度の利用など、情報提供や助言とともに指導や訓練を行う。またノーマライゼーション観点からの街づくりなども視野に入れる必要がある。日本ロービジョン学会に属する医師や視能訓練士ほか医療従事者、福祉専門職が全国の医療施設や福祉施設などでケアにあたっている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android