一法(読み)イッポウ

デジタル大辞泉 「一法」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぽう【一法】

(‐パフ) 一つ方法。「相談してみるのも一法だ」
(‐ポフ) 仏語。一つのもの。一つの存在。また、唯一絶対の真実としての涅槃ねはん

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精選版 日本国語大辞典 「一法」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぽう【一法】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( :パフ ) ひとつの方法。一方法。
    1. [初出の実例]「爰を一字録のおほむねにして、時宜の一法は立たる也」(出典:俳諧・俳諧十論(1719)二)
    2. [その他の文献]〔荀子‐王覇〕
  3. ( :パフ ) 一つのきまり。一つの掟。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. ( :ポフ ) 仏語。
    1. (イ) 一つの事物。一つの存在。
      1. [初出の実例]「思いと思ふ心、成しと成す態(わざ)、一法(いっポフ)として無常に不帰云事なし」(出典:妻鏡(1300頃か))
      2. [その他の文献]〔別訳雑阿含経‐四〕
    2. (ロ) 唯一絶対の真実。涅槃(ねはん)
      1. [初出の実例]「賛云、塵劫未事、尽在即今、一法不立処、重観世音」(出典:蔗軒日録‐文明一八年(1486)正月六日)
      2. [その他の文献]〔南本涅槃経‐三一〕

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