一重・一襲(読み)ひとかさね

精選版 日本国語大辞典 「一重・一襲」の意味・読み・例文・類語

ひと‐かさね【一重・一襲】

〘名〙
一つに重ねたもの。また、いくつかに重ねてある物の一つ。
御伽草子物くさ太郎(室町末)「かみ一かさねをたけにはさみ」
② 襲(かさね)のひとそろい。また、女房・童・僧などの装束の上下ひとそろい。
多武峰少将物語(10C中)「中宮より、くるみ色の御直垂、くちなし染のうちきひとかさね」
二つでそろいになる物のひとそろい。〔女重宝記(元祿五年)(1692)〕
夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部「祝ひの供餠一重(ヒトカサネ)を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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