一針村(読み)ひとつばりむら

日本歴史地名大系 「一針村」の解説

一針村
ひとつばりむら

[現在地名]小松市一針町ひとつはりまち川辺町かわべまち

かけはし川下流右岸にあり、西は平面ひらおもて村・長野田ながのだ村。「ひとはり」ともよばれた。建武二年(一三三五)足利入道省観(吉良貞義)は白山中宮八院長吏源光らによる濫妨停止を訴え、先の裁決能美庄本庄は打渡されたが、まだ「一針郷号新保、長野新保并公文彦七以下分」が引渡されていないと訴え、認められている(同年三月五日「雑訴決断所牒案」石清水文書)。省観は翌三年能美地頭職を山城石清水いわしみず八幡宮に寄進した(同年六月六日「吉良省観寄進状」同文書)。応安七年(一三七四)「長野・一針両村」が前地頭の抵抗を退けて石清水八幡宮雑掌に打渡されている(同年五月一八日「富樫昌家遵行状写」松雲公採集遺編類纂所収石清水文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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