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丁克仁 ていこくじんChŏng Kǔk‐in

世界大百科事典 第2版の解説

ていこくじん【丁克仁 Chŏng Kǔk‐in】

1401‐81
朝鮮,李朝初期の文学者。字は可宅,号は不憂軒。全羅道霊光の人。29歳で科挙に合格して生員になり53歳で文科に及第して官職についたが,端宗が王位を奪われると故郷に隠退し,後進の育成に生涯を過した。《不憂軒集》2巻があり,《賞春曲》《不憂軒歌》《不憂軒曲》等を残す。《賞春曲》は歌辞(詞)の嚆矢(こうし)とみなされる。この曲は一見春の美しい自然を諷詠したもののようであるが,作者にとって自然は唯一の逃避場所であり,彼が俗塵と呼ぶ現実の社会に対するきびしい嫌悪と批判が,自然に対する愛情と感激となって表現され,自然の中に真の楽しみを発見せしめている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の丁克仁の言及

【朝鮮文学】より

…作者としては尹善道(いんぜんどう)や開城の妓女黄真伊が有名であるが,上は王から下は庶民にいたり,日本の和歌や俳句のように国民的詩歌として今日もなお愛好者が多い。時調と並ぶ〈歌辞(歌詞)〉は,別曲体から発展し,丁克仁の《賞春曲》に最初の整った形態がみられる。韻文形式の中に散文的内容を含み,詩歌と散文の中間であり,長歌ともよばれる。…

※「丁克仁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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