七方便(読み)しちほうべん

精選版 日本国語大辞典 「七方便」の意味・読み・例文・類語

しち‐ほうべん‥ハウベン【七方便】

  1. 〘 名詞 〙 仏語小乗仏教で見道以前の凡夫の境位。また、その人。五停心観、別相念住、総相念住の三賢位と(なんぽう)、頂法、忍法、世第一法の四善根位をいう。七賢。また、天台宗では円教を聞くに至るまでの立場を七種と立て、人・天・声聞・縁覚と、蔵教・通教・別教の三種の菩薩をいう。また、別に、蔵教の声聞・縁覚、通教の声聞・縁覚・菩薩と別教・円教の二菩薩の七をもいう。〔顕戒論(820)〕
    1. [初出の実例]「七方便の山の頂に登りて九法界の雲を払ひ」(出典:日蓮遺文‐持妙法華問答鈔(1263))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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