七谷郷(読み)ななたにごう

日本歴史地名大系 「七谷郷」の解説

七谷郷
ななたにごう

加茂川上流とその支流大俣おおまた川・小俣こまた川・小乙こおと川・高柳たかやなぎ川・大谷おおたに川・西山にしやま川・長谷ながたに川の流域一帯の称。新津にいつ村松むらまつ丘陵と東の越後山系の間にある。文禄三年(一五九四)二月二一日の青木帯刀左衛門尉に宛てた泉沢久秀充行状(米沢市立図書館蔵)に「蒲原郡之内七谷之近辺黒金分」とみえる。慶長三年(一五九八)には村上藩村上氏領、次いで元和四年(一六一八)同藩堀氏領となり、七谷郷の諸村は上川七谷組に属した。寛永一六年(一六三九)安田藩領となったが、正保元年(一六四四)領地替によって村松藩領となる。正保初年の物成高を記した「初免石」(「村松小史」渡辺芳江氏蔵)は、蒲原かんばら青海おうみ庄七谷組として黒水くろみず村・西山村・長谷村・上土倉かみつちくら村・大谷村高柳村宮寄上みやよりかみ村の七ヵ村をあげ、家数二四五・人口一千八四四。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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