万丁目遺跡(読み)まんちようめいせき

日本歴史地名大系 「万丁目遺跡」の解説

万丁目遺跡
まんちようめいせき

[現在地名]花巻市中根子

北西から南東に緩やかに傾斜する低位砂礫段丘の豊沢とよさわ川北岸の下位段丘縁辺部に立地する。東北自動車道花巻南インターチェンジ建設に伴い昭和六〇年(一九八五)調査が行われた。遺構は奈良時代の竪穴住居跡三棟、平安時代の竪穴住居跡三棟・掘立柱建物跡一三棟、そのほか竈状遺構一二基・土器埋設炉三基・石囲炉二基。奈良時代の住居跡は方形で規模は三メートル台、柱穴はなく、竈は北壁中央。出土遺物は轆轤未使用土師器の坏・鉢・甕・紡錘車、土製小玉、鉄鏃。また二棟から炭化栗が出土した。平安時代住居跡は方形・長方形で、一辺六メートル―三メートルの規模。柱穴はなく、竈は東壁にある。三メートル台の一棟には出入口状が判明するものがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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