三力(読み)さんりき

精選版 日本国語大辞典 「三力」の意味・読み・例文・類語

さん‐りき【三力】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。我功徳力(行者自力修行の力)・如来加持力(仏が衆生信仰に加える慈悲の力)・法界力(自身に具わった仏性の力)の三つの力。
    1. [初出の実例]「九世恃怙、四生耶嬢、三力加持、六通先導、早脱有結、頓入无漏」(出典:性霊集‐七(835頃)為荒城大夫奉造幡上仏像願文)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の三力の言及

【現世利益】より

…仏も人間もともに六大(ろくだい)(地・水・火・風・空・識)からなるので,仏との同化によって利益がもたらされるとみる。すなわち行者みずからを浄化し,道場を荘厳(しようごん)し,仏を供養することによって,行者の功徳力,如来の加持力,結界荘厳された道場の法界力の三力が合体して利益がもたらされる。一方,浄土教では,現世利益は念仏行者の受ける種々の利益をいうが,念仏の徳として利益は求めずともおのずから与えられるものとみる。…

※「三力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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