三千(読み)さんぜん

精選版 日本国語大辞典 「三千」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぜん【三千】

〘名〙
① 千の三倍。
② 数の多いことを表わす語。
文華秀麗集(818)中・賦得司馬遷〈菅原清公〉「三千猶存眼、五百但嫌情」
③ (「白居易‐長恨歌」の「後宮佳麗三千人」から) 特に、後宮の女性の数多いこと。また、数多くの美女のすべてをいう。三千人。
※本朝文粋(1060頃)一四・為大納言藤原卿息女女御四十九日願文〈慶滋保胤〉「未二八之齢、蘭質秋深、初備三千之列
太平記(14C後)六「三千の宮女涙を流して面々に臥し沈み給ふ」
④ 江戸時代、吉原遊女の数多いことをたとえていう語。三千人。
※雑俳・柳多留‐二二(1788)「三千のけせう流る水戸しり」
平家(13C前)一「講堂中堂すべて諸堂一宇ものこさず焼払て、山野にまじはるべき由、三千一同に僉議しけり」
性霊集‐一(835頃)遊山慕仙詩「三千隘行歩、江海少一甞」

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デジタル大辞泉 「三千」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぜん【三千】

千の3倍の数。
非常に数の多いことを表す語。

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