三尺坊(読み)さんじゃくぼう

精選版 日本国語大辞典 「三尺坊」の意味・読み・例文・類語

さんじゃく‐ぼう‥バウ【三尺坊】

  1. 静岡県秋葉山に住んでいた僧。神通力を得て天狗となり、地上三尺(約九〇センチメートル)ほどの高さを飛行したという伝説からいう。また、その僧をまつった秋葉山権現(秋葉神社)の俗称。火よけの神として知られる。
    1. [初出の実例]「町衆はふしゃうの袴肩衣を着て、珠数は手に持ながら掛目安の談合。あるは又米の相場、三尺坊(バウ)天狗咄し」(出典浮世草子好色一代女(1686)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の三尺坊の言及

【秋葉山】より

…この街道は秋葉神社や山住神社の参詣路でもあり秋葉街道ともよばれた。山頂には秋葉信仰で知られる秋葉神社と三尺坊権現があり,12月中旬には有名な火祭がおこなわれる。南麓の西領家には里宮がある。…

※「三尺坊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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