三尾庄（読み）みおのしよう

日本歴史地名大系

三尾庄
みおのしよう

• 滋賀県：高島郡
• 高島町
• 三尾庄

「和名抄」記載の三尾郷の後に成立したとみられる庄園。康平七年（一〇六四）閏五月法成（ほうじよう）寺（跡地は現京都市上京区）領三尾杣の住人らの課役非例を停止するようにという関白家（宇治殿）政所下文が出されている（長承二年七月一二日「明法博士中原明兼勘注」近衛家本知信記天承二年巻裏文書）。その後法成寺領としては史料に表れず、永万二年（一一六六）三月二二日の散位足羽友包起請文（石山寺所蔵聖教目録裏文書）には石山（いしやま）寺（現大津市）領として「三尾御庄」とみえる。

三尾庄
みおのしよう

• 和歌山県：日高郡
• 日高町
• 三尾庄

「続風土記」によれば、志賀（しが）庄とともに古代内原（うちはら）郷のうちに含まれる地で、近世以前はこの辺りの土豪湯河氏の領内であったという。また農業を専一とする志賀庄とは異なり、海湾に環在して専ら漁労・海運を業とする地であるとし、三尾浦（現美浜町）・方杭（かたくい）村・小（お）浦・津久野（つくの）浦・唐子（からこ）浦・比井（ひい）浦・小坂（おさか）村・産湯（うぶゆ）浦・阿尾（あお）浦の地をあてる。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」