三岡八郎(読み)みつおかはちろう

共同通信ニュース用語解説 「三岡八郎」の解説

三岡八郎(由利公正)

福井城下藩士の家に誕生。財政手腕を評価され、藩主松平春嶽から経済再建を任されるなど藩政改革の中心となった。春嶽の政事総裁職の就任では側近として幕政も担ったが、長州征伐を巡る藩内の意見対立をまとめられずに失脚。この間に坂本龍馬と交流を深めたことで新政府に参画。五箇条の御誓文の原案となった「議事之体大意」を起草し、太政官札発行など初期の財政政策を進めた。その後、東京府知事となり、岩倉遣欧使節団にも加わって欧米を歴訪。帰国後は板垣退助らと「民撰議院設立建白書」を政府に提出し、自由民権運動が広がった。

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百科事典マイペディア 「三岡八郎」の意味・わかりやすい解説

三岡八郎【みつおかはちろう】

由利公正

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世界大百科事典(旧版)内の三岡八郎の言及

【太政官札】より

…政府はこれを藩や人民に貸し下げ,産業を興す資金にしようとしたが,実際には,その約3分の2は財政が窮迫した政府の軍費や行政費の支出に用いられた。この発行は参与兼会計事務掛三岡八郎(福井藩士,のち由利公正と改称)の建議に基づいている。当時政府の信用は弱く,しかも次々に増発したので正貨より低価でしか通用せず,当初は流通しない地域もあった。…

※「三岡八郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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