三摩耶曼荼羅(読み)サンマヤマンダラ

デジタル大辞泉 「三摩耶曼荼羅」の意味・読み・例文・類語

さんまや‐まんだら【三摩×××荼羅】

四種曼荼羅の一。菩薩明王諸天などが本誓を表示して所持する器杖きじょう印契など、三摩耶形で描いた曼荼羅

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精選版 日本国語大辞典 「三摩耶曼荼羅」の意味・読み・例文・類語

さんまや‐まんだら【三摩耶曼荼羅・三昧耶曼荼羅】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] samaya-maṇḍala音訳 ) 仏語。四種曼荼羅の一つ。仏、菩薩、明王、諸天などが所持している器杖や印契など三摩耶形で描かれた曼荼羅。さんまいやまんだら。
    1. [初出の実例]「二、三昧耶曼荼羅。即所持標識刀劔輪宝金剛蓮華等類是也」(出典:即身成仏義(823‐824頃))

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世界大百科事典(旧版)内の三摩耶曼荼羅の言及

【印相】より

…たとえば大日如来の塔,薬師如来の薬壺,観音の蓮華や水瓶,文殊の利剣などはその一例である。これら手印や持物はまた〈三昧耶形(さんまやぎよう)〉といわれ,これらをもってあらわした曼荼羅(まんだら)を〈三昧耶曼荼羅〉という。【岩松 浅夫】
【仏像と印相】
印は標幟の意で,これで諸尊の内証の徳や本誓をあらわすものとされる。…

【曼荼羅】より

両界曼荼羅
[曼荼羅の種類]
 (1)法曼荼羅 呪という口称的な民間信仰の祈念の形式の中に,密教の三密(身・口・意)の口の凝集表現として,三鈷杵(さんこしよ)の中に尊像を封じこめたり(金剛界曼荼羅の微細会(みさいえ)),最も抽象化された梵字をつらねる(種子(しゆじ)曼荼羅)もの。(2)三昧耶曼荼羅 口を通しての音声的表現が最も抽象的なものとすれば,より具象化の進んだ仏の手に持つ持物(じぶつ)のようなシンボルは,仏の誓願の意志を示すには最もふさわしい。それを標幟(ひようじ),三昧耶形といい,これをもって表現したのが三昧耶曼荼羅である。…

※「三摩耶曼荼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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