日本歴史地名大系 「三本木宿」の解説 三本木宿さんぼんぎしゆく 宮城県:志田郡三本木町三本木村三本木宿[現在地名]三本木町三本木 北町・南町奥州街道が鳴瀬(なるせ)川を渡る所にある。三本木は古くから交通の要地として栄えたと思われるが、元和年間(一六一五―二四)奥州街道が仙台領内を南北に通じて開かれ、鳴瀬川南岸の南(みなみ)町が宿場とされた。北岸の北(きた)町が宿場となるのは少し遅れ、「北町寛永拾七年御竿答以来宿場ニ罷成候」とあり(安永風土記)、寛永一七年(一六四〇)の検地以後であった。黒川郡吉岡(よしおか)宿(現大和町)から三里一〇町二〇間、古川宿へ一里二〇町二八間、道沿いに柳の並木があったという。また西へ分れて加美(かみ)郡中新田(なかにいだ)(現中新田町)、同郡小野田(おのだ)(現小野田町)から軽井沢(かるいざわ)峠を経て出羽の尾花沢(おばなざわ)(現山形県尾花沢市)に達する尾花沢街道や、東に向かう松山(まつやま)街道など脇街道の分岐点でもあり、鳴瀬川の水運も開け、藩の蔵もあり、三本木宿はたいへんな繁栄であった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by