精選版 日本国語大辞典 「三頭」の意味・読み・例文・類語 みつ‐がしら【三頭】 〘 名詞 〙① 刀の切っ先。[初出の実例]「三つ頭より火を出だして、鎬(しのぎ)を削って戦ひしが」(出典:謡曲・烏帽子折(1480頃))② 牛馬の背の百会(ひゃくえ)のうしろで、尻の方の骨の盛り上がって高くなった所。さんず。[初出の実例]「おづつを手綱にむんずと取、らくてんつたゑし、みつがしら、命かぎりと乗ったりけり」(出典:浄瑠璃・富士の巻狩(1655‐58頃)初)③ 能楽の囃子(はやし)の鼓の手組の名。曲の段落の終曲部に打つもの。④ 舞の手の名。[初出の実例]「しをり、みつかしら、かものいれくひ、といふところを、一ふしさっとまひおさめ」(出典:浄瑠璃・高館(1625)一)⑤ =みつどもえ(三巴)①[初出の実例]「物のかしらの品々〈略〉二つ頭。三つ頭。此外頭の数つくしがたし」(出典:仮名草子・尤双紙(1632)下)⑥ =みつどもえ(三巴)③[初出の実例]「ついたちや年と月日のみつかしら〈忠清〉」(出典:俳諧・新続犬筑波集(1660)一一) さん‐ず‥ヅ【三頭・三図】 〘 名詞 〙 牛馬の背の百会(ひゃくえ)のうしろ、尻の方の骨の盛りあがって高くなった所。三封(さんぶ)。[初出の実例]「馬のかしらしづまばひきあげよ。〈略〉水しとまば、さんづのうへにのりかかれ」(出典:平家物語(13C前)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例