会津若松(読み)アイヅワカマツ

デジタル大辞泉 「会津若松」の意味・読み・例文・類語

あいづわかまつ〔あひづわかまつ〕【会津若松】

福島県中西部の市。もと松平氏の城下町北東飯盛山いいもりやま白虎隊墓碑がある。若松市から昭和30年(1955)改称。平成16年(2004)北会津村を、翌年河東かわひがし町を編入。人口12.6万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「会津若松」の意味・読み・例文・類語

あいづわかまつ あひづわかまつ【会津若松】

福島県北西部の地名。天正一八年(一五九〇蒲生(がもう)氏入城により、若松と称す。のち松平氏二三万石の城下町となる。明治三二年(一八九九市制。昭和三〇年(一九五五)若松から現在名に改称。

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改訂新版 世界大百科事典 「会津若松」の意味・わかりやすい解説

会津若松[市] (あいづわかまつ)

福島県中央部にある市。2004年11月旧会津若松市が北会津(きたあいづ)村を,05年11月河東(かわひがし)町を編入して成立した。人口12万6220(2010)。

会津若松市中南部の旧市。1899年北会津郡若松町が県内最初の市制を施行,若松市となり,1955年会津若松市と改称,同時に北会津郡の大部分を占める湊ほか6村を編入した。人口11万8118(2000)。市域は,会津盆地南東部と猪苗代盆地西部(湊地区)の平たん地,および両者に挟まれる背炙(せあぶり)山の丘陵地とその南に続く山岳地帯に及んでいる。中心市街地はもとの若松市域で,鶴ヶ城を中心とした城下町として発達した。1384年(元中1・至徳1)蘆名直盛が館を築き,後に黒川城と呼ばれたが,1590年(天正18)蒲生氏郷が移封されてから鶴ヶ城となり,城下町が整備されて若松と改称された。1643年(寛永20)保科正之の入府以来松平氏23万石の城下町として幕末まで続いた。1868年(明治1)会津戦争で市街は焼かれたが,鶴ヶ城やその北にある格子状街路割りのみられる町並み,市街をとりまく多くの寺院などに,城下町のなごりをとどめている。現在は会津地方の中心都市で,磐越西線,只見線,会津鉄道線や磐越自動車道,国道49号,121号線が集中している。市街付近には,東北地方最古の古墳の一つ大塚山古墳(史),若松城(鶴ヶ城)跡(史)のほか,会津松平氏庭園(史)(御薬園)や白虎隊墓のある飯盛山などの名所が多い。藩政時代から保護奨励された会津塗の漆器製造が盛んであるが,近年はIC産業を中心とした工業都市としても発展している。会津盆地や湊地区の農村部は水田が広く,門田(もんでん)地区では身知らず柿やヤクヨウニンジンを特産する。湯川渓谷には東山温泉,市域の南端近くの阿賀川大川河畔には芦ノ牧温泉(セッコウ泉,56℃)がある。
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会津若松市北端の旧町。旧河沼郡所属。人口9141(2005)。会津盆地東部に位置し,北は日橋(につぱし)川を境に耶麻郡,南は金山川を隔てて旧会津若松市に接する。東部は猪苗代湖をとりまく翁島丘陵からなる。郡山方面から会津盆地への入口にあたり,中心の広田は1899年岩越鉄道(現,磐越西線)の開通に伴い発展した。磐越自動車道のインターチェンジがある。1911年日橋川発電所の建設により,余剰電力を利用した会津地方最初の近代工場として日本化学会津工場(現,昭和電工東長原工場)が立地し,大正期には東京電力猪苗代第1~第3発電所が建設され,電力立地型の工業地帯が形成された。近年は電子工業の進出,ゴルフ場開発が行われた。倉橋の延命寺地蔵堂,広野の八葉寺阿弥陀堂は重要文化財。

会津若松市北西端の旧村。旧北会津郡所属。人口7687(2000)。会津盆地南部に位置し,東境を阿賀川(大川),西境を宮川(鶴沼川)が流れる。両河川の緩やかな扇状地面に全村域が含まれ,古くから阿賀川のはんらんに悩まされてきた。中世までは阿賀川が現在の鶴沼川筋を流れていたため,ここが大沼郡との郡境となっている。村域の標高差は42mにすぎず,平たんな水田地帯で,会津盆地でも収量の多い地域である。阿賀川を隔てて会津若松市に隣接し,近郊農業地帯として野菜,花卉,果物の栽培も盛んだが,商業はふるわない。中心集落の下荒井の北にある白山沼にはイトヨが生息する。
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世界大百科事典(旧版)内の会津若松の言及

【若松】より

…陸奥国会津郡の城下町。現在の福島県会津若松市の中心部。1189年(文治5)源頼朝の奥州攻めの勝利によって会津に所領を与えられた三浦一党の佐原氏は,のち蘆名氏を名のり,14世紀,直盛のとき小高木(現在の若松城跡)に館を造り,東黒川館と称し住したという。…

※「会津若松」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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