上滝上野(読み)かみだきうわの

日本歴史地名大系 「上滝上野」の解説

上滝上野
かみだきうわの

[現在地名]大山町上野

常願寺川左岸大川寺だいせんじ丘陵よりさらに一段高い段丘上に位置している。東は常願寺川、西は熊野くまの川に挟まれながら水利が悪いため開発されず、藩政期初め頃から長く近隣数ヵ村の入会柴山であった。近世末期には上滝村・中滝村・三室荒屋みむろあらや村・文珠寺もんじゆじ村の入会山となっていた。幕末に加賀藩改作所では新開になるべき土地を詮議するよう通達を出した。このような新開政策に刺激されて、上野の開拓(酒井家文書)が二件提出された。一件は上滝村ほか三ヵ村の百姓連名による嘉永二年(一八四九)から一五年かけて「畠新開、五万五千歩程」というものと、上滝村紋四郎が同年から一〇年で四千二〇〇歩を開くというものであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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