上田口村(読み)かみたぐちむら

日本歴史地名大系 「上田口村」の解説

上田口村
かみたぐちむら

[現在地名]甲佐町田口たぐち

五色ごしき(別称乙女山、八〇・六メートル)の北麓にあり、東は緑川を挟んで古閑こが村に対し、西は下田口村、南は中山なかやま村に接する。延元四年(一三三九)五月に「田口向城」で恵良惟澄菊池武光とともに詫磨氏と戦ったことがみえる(「恵良惟澄軍忠状」阿蘇家文書)。また観応三年(一三五二)二月に書写された太宰府天満宮安楽寺領目録(太宰府神社文書)に「田口庄別符」とみえ、筑前安楽寺領で田租のみを負担する半不輸の荘園であったが、当時菊池武光ら肥後の南朝方勢力に押領されていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android