日本歴史地名大系 「上神郷」の解説 上神郷かみつみわごう 大阪府:和泉国大鳥郡上神郷「和名抄」高山寺本は「加都美和」、東急本は「加无都美和」と訓ずる。後者が原訓であろう。「和泉志」は鉢峯寺(はちがみねじ)・大庭寺(おばでら)・田中(たなか)・栂(とが)・太平寺(たいへいじ)・小代(こだい)・和田(わだ)・豊田(とよだ)・片蔵(かたくら)・釜室(かまむろ)・富蔵(とみくら)・畑(はた)・逆瀬川(さかせがわ)(現堺市)の石津(いしづ)川上流域を郷域とする。式内社は多治速比売命(たじはやひめのみこと)・桜井(さくらい)・山井(やまい)・国(くに)・鴨(かも)の五社があったが、後三社は前二社にそれぞれ合祀されている。郷名と地名から「新撰姓氏録」和泉国の項から郷内に本貫をもったと推定される氏族としては、神直・大庭造・神人・和田首がいる。 上神郷かずわごう 鳥取県:伯耆国久米郡上神郷「和名抄」諸本とも訓を欠く。郷名を「かみつみわ」とよみ、下神(しもつわ)郷同様大和の大神(おおみわ)神社(現奈良県桜井市)と関係づける説もある。現倉吉市の上神を遺称地とし、同地を中心とする旧灘手(なだて)村の範囲に郷域が比定される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by