日本歴史地名大系 「上総郷」の解説 上総郷かみつふさごう 埼玉県:武蔵国高麗郡上総郷「和名抄」所載の郷。同書東急本に「加旡豆布佐」、元和古活字本に「加無豆布佐」の訓がある。霊亀二年(七一六)五月高麗郡が設置された際、上総国の高麗人も移住しているので、当郷の名はそれにちなむものであろう。 上総郷かずさごう 岩手県:陸奥国胆沢郡上総郷「和名抄」東急本・元和古活字本には「上」とあるが、訓を欠く。「大日本地名辞書」では北上川右岸の現水沢市南部に比定されるが未詳。「日本紀略」延暦二一年(八〇二)正月一一日条によると、胆沢城(現水沢市)に上総国などの浪人四千人が配されており、上総国からの移住民が置かれた郷名と考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by