上野北大門町(読み)うえのきただいもんちよう

日本歴史地名大系 「上野北大門町」の解説

上野北大門町
うえのきただいもんちよう

[現在地名]台東区上野うえの一―二丁目・同四丁目

上野町一―二丁目の西、南北に通る下谷広小路(上野広小路)を挟んだ両側にある。古くは下谷村の内で、寛永二年(一六二五)に東叡山寛永寺の門前地になった。山門前大門通(広小路)に面していることから町名が付けられたらしい(文政町方書上)。正保江戸絵図には大僧正だいそうじよう町とみえる。無年貢だが寛永寺本坊の御用人足や山内の掃除人足を出すことになっていた。元禄一〇年(一六九七)寛永寺中堂建設にあたり広小路の東側が御用地になって収公され、同町は南に移動、上野南大門町や柳原大門やなぎわらだいもん(現千代田区)が成立した。翌年に中堂が完成すると御用地は明地になり、再び町屋が建設されて上野北大門町になった(文政町方書上)。沿革図書には延宝年間(一六七三―八一)すでに広小路東側に上野北大門町東叡山領町屋がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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