上長房村(読み)かみながぶさむら

日本歴史地名大系 「上長房村」の解説

上長房村
かみながぶさむら

[現在地名]八王子市西浅川町にしあさかわまち裏高尾町うらたかおまち

下長房村の西、小下沢こげさわ川と小仏こぼとけ川の流域に立地し、村の中央を甲州道中が通る。北に北高尾山の山稜西部堂所どうどころ(七三一メートル)景信かげのぶ(七二七・一メートル)および小仏城こぼとけしろ(六七〇・三メートル)などがあり、相州境となっている。古くは長房村一村で、上下二ヵ村に分れたのは正保(一六四四―四八)の頃ともいう(風土記稿)。田園簿に村名がみえ、田二五石余・畑九一石余で幕府領、ほかに紙舟役永七五文。元禄郷帳では上長房駒木野こまぎの宿として高一〇一石余、上長房小仏宿として高六三石余とある。両所は村内の地名で、宿駅であった。享保六年(一七二一)の山之根村高改帳では幕府領で高一六四石余。以後も幕府領。「風土記稿」では家数一三五で、うち小名路こなじ(古名字)二七・駒木野二七・新井あらい二六・摺差するさし三二・小仏二八で、これらの小名は一村並みに広い地という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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