下り居(読み)オリイ

デジタル大辞泉 「下り居」の意味・読み・例文・類語

おり‐い〔‐ゐ〕【下り居】

下りていること。馬や車などから下りて地面に座ること。
「ここより花車、―の衣播磨潟はりまがた」〈謡・熊野
天皇が位を譲ること。退位
宮仕えの女が里に下がること。
風声かざごゑの―の君や遅桜」〈落日庵句集〉

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精選版 日本国語大辞典 「下り居」の意味・読み・例文・類語

おり‐い‥ゐ【下居・降居】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 下に降りていること。車、馬などから降りていること。また、腰を降ろしていること。
    1. [初出の実例]「車宿り、馬とどめ、爰より花車、おりゐの衣はりまがた」(出典:光悦本謡曲・熊野(1505頃))
  3. 天皇、斎院などがその地位を譲ること。退位。→おりいの帝(みかど)。〔名語記(1275)〕
  4. (宮仕えの女房の)里下がり。
    1. [初出の実例]「風声の下り居の君や遅桜」(出典:俳諧・落日庵句集(1780頃か))

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