下当村(読み)しもとむら

日本歴史地名大系 「下当村」の解説

下当村
しもとむら

[現在地名]遊佐町当山とうやま

北目きため村の北東にあり、鳥海山西側山麓に位置する。下塔村とも記した。内郷うちごう街道が通り南には一里塚があった(「正保庄内絵図」本間美術館蔵)下当切添しもときりぞえ遺跡などには縄文時代の集落跡、沢成さわなり遺跡などには奈良・平安時代の集落跡、劔龍けんりゆう神社西窯跡などには奈良・平安時代の窯跡、上戸かみと経塚遺跡などには鎌倉・室町時代の経塚があり、地内一帯は遺跡群をなしている。北目の山の山境をめぐる当村と北目との間の争論では双方が古くからの領有を主張した。北目は武藤義興に訴えていたが、天正一二年(一五八四)一一月一八日、武藤義興は北目長中の勝訴を知らせた(「武藤義興裁許状」菅原文書)。同年北目山をめぐる争論で当村は下野沢しものざわとともに東禅寺筑前を後ろ盾とし、北目は武藤義興を後ろ盾にして争った(「北目之山押合之事」同文書)。翌一三年と推定される一二月一日、土佐林は北目山境をめぐる下塔・下野沢と北目との争論で、北目が勝訴となったことを北目修理進に知らせている(「土佐林甲斐入道書状」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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