下真桑村(読み)しもまくわむら

日本歴史地名大系 「下真桑村」の解説

下真桑村
しもまくわむら

[現在地名]真正町下真桑

上真桑村の南から西に位置し、さい川東の平坦地に立地。根尾ねお川水系の伏流水が再び地上に湧き出す地で、この湧水犀川となり南流する。古代東山道が通った。中世に成立した真桑庄内で地頭方と称された地が下真桑になったと考えられる。享禄五年(一五三二)六月一〇日の七ヶ井名主百姓等連署人数帳(堀部文書)によれば、山口やまぐち(現本巣町)から取水するための石取堰工事人数について真桑七ヵ井の地域代表者らが上申したが、「真桑地頭方」に安藤惣右衛門尉・同甚右衛門尉がみえる。当地に堀之内の字名が残り、土豪屋敷跡地とされるが、安藤氏との関係は不明。永禄九年(一五六六)二月一一日の真桑井水掟書(守屋文書)では、下真桑の白木三郎左衛門らは「下まくわより小弾正口まで」溝を掘ることほか五ヵ条を取決め、同時期の井水契約状でも白木氏ほか七名が井親の上真桑の守屋北坊に宛て、井水に要する費用を一郷(村)五〇〇疋ずつ負担することを了承している(年未詳五月二日「佐藤九兵衛外七名連署井水契約状」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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