下箱田村(読み)しもはこだむら

日本歴史地名大系 「下箱田村」の解説

下箱田村
しもはこだむら

[現在地名]北橘村下箱田

赤城山南西麓に位置し、山麓原と利根川の河岸段丘上に広がる。山麓部は橘川と支流大石田おおいしだ川・木曾きそ川が深い輻射谷をつくり台地を削って東西に長い舌状台地を形成、低地は田に、台地は山林・畑に利用されている。山麓崖上に火山泥末端溢流で生じた橘山・じよう山・うり山などの小丘がある。橘山は眺望がよく、日本武尊が弟橘媛をしのんだ所と伝え、山名とのちの北橘村名の由来となった。また「勢多物語」によると関東管領上杉憲房の妻子が居住したと伝える。山頂に小石祠があり、そのなかに正和五年(一三一六)銘の板碑が祀ってあった。城山山頂には箱田城跡があり、土居・空濠など遺構がよく残っている。東は箱田村・中箱田村、南は橘山頂で田口たぐち(現前橋市)

寛永年間(一六二四―四四)箱田村から分村したと伝えるが、寛文郷帳では箱田村に含まれる。元禄二年(一六八九)の下箱田村検地帳(下箱田区有文書)によると高二八六石余、反別田方一八町余・畑方二〇町余、家数五一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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