朝日日本歴史人物事典 「下野信之」の解説
下野信之
生年:安政2.3.21(1855.5.7)
明治大正期の気象学者。幕臣井出昇八郎の次男。江戸湯島生まれ。のち下野家の嗣子となる。明治6(1873)年工部省に入り測量に従事する。9年内務省地理寮気象掛(中央気象台)に気象伝習生として採用され,英国人技師ジョイナーのもとで,気象観測技術を学ぶ。15年の東京気象学会(日本気象学会)の設立に参加し,また各地の測候所の建設にかかわり,32年から亡くなるまで大阪測候所長を務めた。論文に「シュイサイドに罹る人の多寡は気象に関係あるの論」(『気象集誌』1巻1号)がある。<参考文献>荒川秀俊『日本気象学史』
(谷本勉)
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