下駒月村(読み)しもこまづきむら

日本歴史地名大系 「下駒月村」の解説

下駒月村
しもこまづきむら

[現在地名]日野町下駒月

深山口みやまぐち村の南、すな川沿いの丘陵に囲まれた谷間に位置し、北東にある岳は深山口村・鎌掛かいがけ村との境界をなす。南は甲賀郡末田すえだ(現土山町)など。古くは南東の上駒月村と一村で駒月と称し、狛月・駒月谷などとも記された。駒月の地名由来については渡来人による開墾説などがあるが不詳。応徳三年(一〇八六)閏二月二九日に書写された当地安楽あんらく寺所蔵の大般若経巻七奥書に「奉施入江州狛月谷十禅師宮」とある。十禅師じゆうぜんじ宮は坂本日吉上七社第二の宮で、早くから坂本日吉社の支配が及んでいたと思われるが、当地の日枝神社(近世には十禅師宮)が鎮座するのも、こうした領有の関係によるものか。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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