不輸(読み)フユ

デジタル大辞泉 「不輸」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ゆ【不輸】

租税を納めないこと。ふしゅ。

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精選版 日本国語大辞典 「不輸」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ゆ【不輸】

  1. 〘 名詞 〙 租税を国家に上納する必要のないこと。ふしゅ。
    1. [初出の実例]「件御領可不輸之由、依院宣進府国庁宣之上」(出典東寺百合文書‐サ・治承二年(1178)六月二〇日・後白河院庁下文案)

ふ‐しゅ【不輸】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しゅ」は「輸」の正音、「ゆ」は慣用音 ) =ふゆ(不輸)〔文明本節用集(室町中)〕

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百科事典マイペディア 「不輸」の意味・わかりやすい解説

不輸【ふゆ】

不輸不入

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普及版 字通 「不輸」の読み・字形・画数・意味

【不輸】ふしゆ

送らぬ、やらぬ。

字通「不」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の不輸の言及

【官省符荘】より

…政府が,太政官符や,それをうけた民部省符を下して(これらを総称して官省符という),荘園の永代領有と,その田地からほんらい国に納めるべき租税を免除される不輸の特権とを公認した荘園。特定の神社・寺院に所有が認められた神田寺田は,律令国家の初期にはまだ正式な不輸租田でなかったが,8世紀中期,天平宝字年間のはじめごろ,神田・寺田は公田として取り扱われるようになり,正式に不輸租田となった。…

【国免荘】より

…荘園の不輸租を公認できるのは太政官だけであり,国守にその権限はなかった。ところが10世紀初頭から国守の任国内支配について中央政府がこまかく干渉しない方針に転換すると,国守が独断で荘園の不輸(10世紀からは不輸官物(かんもつ)というのが正しい)を認めはじめた。…

※「不輸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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