コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

不輸不入 フユフニュウ

4件 の用語解説(不輸不入の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

ふゆ‐ふにゅう〔‐フニフ〕【不輸不入】

荘園で、国家の租税徴収権と国衙(こくが)からの検田使などの立入りを拒否する特権。のちに不入権は検非違使(けびいし)などの警察権を排除する権利に拡大した。→守護不入

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

不輸不入【ふゆふにゅう】

荘園に対する国家権力の介入を排除する特権。不輸は租税免除,不入は国司らの立入禁止律令国家は743年墾田永年私財(こんでんえいねんしざい)法により荘園の設立を許した後も,荘園を公領と同様に扱って国司が立ち入り租税をかけていたが,荘園をもつ有力者はさらに私有権を確立しようと努め,9世紀半ばごろから各種租税の免除を不輸の権として次々に獲得していった。
→関連項目茜部荘鵤荘相賀荘大井荘黒田荘寺社領島津荘【ぼう】示

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

ふゆふにゅう【不輸不入】

荘園等に対する国家権力の介入を排除する特権。不輸は不輸租(ふゆそ)に由来し,租以下の税を国家に貢納する必要のないことであり,不入は検田使以下の国衙使の立入りを拒否することのできる特権である。 律令では,神田,寺田が本主つまり寺社に租を輸することで,事実上不輸租の特権を認められていたが,奈良時代には一般の墾田や貴族所有地には不輸租の特権はなく,初期荘園も多くは輸租田であった。立券荘号(りつけんしようごう)の手続を経た官省符荘(かんしようふしよう)でも,不輸租の特権は立券時の見開田(げんかいでん)(当該期すでに開発されている田)に限られた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

ふゆふにゅう【不輸不入】

荘園制において、租税を納入することを免ぜられ(不輸)、また国衙こくがの役人を荘園内に入らせない(不入)特権。権門勢家および社寺の荘園がこの特権を与えられていた。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の不輸不入の言及

【インムニテート】より

…インムニタスは,古代末期のローマ帝国では,諸種の公的負担からの免除を意味する法技術的用語であったが,フランク王国では主として教会大所領の特別な国制上の地位を表すようになる。7世紀前半いらい,国王は諸修道院などにインムニテート特権状を与え,その所領を公的裁判権力の管轄外において公吏の立入り,強制権の行使,公課の徴収を禁ずる(不輸不入)とともに,そうした諸権限を教会が自ら,またはフォークト(教会守護)を通じて行使することを認めた。教会領主はその所領内において,事実上,グラーフ(伯)に近い地位を認められたことになるが,逆にいえば国王はこの措置により国家の一般的統治組織に自ら穴をあけているわけである。…

※「不輸不入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

不輸不入の関連キーワード権力関係国家権力政治権力独立権暴力革命公領自由市場政治介入惣領職「不正改造車を排除する運動」強化月間

今日のキーワード

カルテット

四重唱および四重奏。重唱,重奏の形態のなかで最も基本的なもので,声楽ではルネサンスの多声歌曲の形式であるシャンソンやフロットラから始り長い歴史をもつ。器楽も同様で,特に弦楽四重奏は室内楽の全レパートリ...

続きを読む

コトバンク for iPhone