不逮捕特権(読み)フタイホトッケン

デジタル大辞泉 「不逮捕特権」の意味・読み・例文・類語

ふたいほ‐とっけん〔‐トクケン〕【不逮捕特権】

警察検察などにより逮捕されない特権国会議員外交官、公務中の在日米軍兵士などが持つ。国会議員の場合、現行犯や所属議院許諾のある場合を除き、国会会期中は逮捕されない。
[補説]国会会期前に逮捕された議員についても、所属議院の要求があれば会期中は釈放される。

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精選版 日本国語大辞典 「不逮捕特権」の意味・読み・例文・類語

ふたいほ‐とっけん‥トクケン【不逮捕特権】

  1. 〘 名詞 〙 国会議員に与えられた特権の一つ。議員が院外における現行犯罪の場合と、所属する議院の許諾のある場合を除いて、会期中に逮捕されず、会期前に逮捕された者も、所属する議院の要求があれば会期中釈放しなければならないこと。

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世界大百科事典(旧版)内の不逮捕特権の言及

【国会議員】より


[議員特権]
 国会議員は,その所属する議院が,国会の構成機関として十分職責を果たしうるよう,特別の権利を憲法で保障されている。その一は不逮捕特権といわれるもので,議員は,院外で現行犯罪を犯す場合を別として,国会の会期中は,その所属する議院の許諾がなければ逮捕されず,また,会期前に逮捕された議員は,その所属する議院の要求があれば,会期中釈放されなければならないことになっている(日本国憲法50条,国会法33条)。これは,政府が検察権力をもって,野党議員を拘束し,議院の活動に圧力を及ぼさぬようにとの配慮からのもので,議院本位の制度というべきである。…

※「不逮捕特権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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